NPO法人 山壮辿子盛

“やまてん”のスピリット

“やまてん”は、すべての生き物に対し健全な未来を残したいとの願いのもとで、 活動を通して、精神的に豊かで、自然と人間が共生できる社会の実現に寄与するこ とを目的として設立しました。

いまのこどもたちがおかれている環境はどうでしょうか。
モノとお金と情報に恵まれた社会ですが、その裏には経済優先で自然 を壊し、便利を追求してモノを増やし、個人主義の過度な進行と情報交換ツール の進歩によって、直接的な人間関係が疎遠化する中でも、情報を得ることができ たり見知らぬ人と気軽にコミュニケーションがとれるという状況があります。

かつて高度経済成長のころは、街かどにこどもがあふれ、こどもたち自身が社会を つくっていました。また、良いか悪いかはともかくとして大人の目の届かないと ころでこどもなりに危険にチャレンジし、社会を学び、そして自身の安全に対す る嗅覚をみがいていました。地域のつながりもあり、親だけでなく近所のおじさ んおばさんからも叱られ褒められるという光景は日常で、生のコミュニケーション にあふれる環境がありました。しかし、現在の環境ではそういったプロセスをふ まずにこどもたちは成長していく傾向にあります。

その結果…こどもたちは面と向かってコミュニケーションをとることが苦手であった り、指示がなく用意された環境がない場面では自分で判断できなかったり、またやり たいことがなかったりするのです。しかも、何が安全で何が危険であるか、肉体的に も精神的にも、それを感じる力まで低下してきています。そして、生き物で構成され る自然が身近になく、人工物に囲まれゲーム等でバーチャルを体験できる暮らしの中 で、どうして命について学ぶことができるでしょうか。

わたしたちはこうした考えで、冒険をはじめとする自然体験の機会を作り、こどもた ちにたくさんのことを感じてもらえたらと思っています。それは、達成感であったり 充実感であったり、新しい自分発見であったり、家族とのきずなや仲間と乗り越える 喜びであったりするでしょう。また時には痛みや恐怖であったり、自然の脅威に直面 して人間の非力さを知るのかもしれません。そうした“いたみ”や“よろこび”を同 時に経験することは、他者や自然を思いやるこころにつながる必要不可欠なものです。

そして、こうした体験は自然あってこそ。わたしたちは体験活動と同時に自然をまもり、 より豊かにする活動も行っていきたいと考えています。

“やまてん”の活動

“やまてん”は自然を守り豊かにする活動(下の②)と、その自然の中でこどもたちやお となに自然を体験してもらう活動(下の①)、このふたつを中心に行っています。

そのふたつを“やまてん”では、
①「自然の中の人間塾」事業
②「山森人」事業
と呼んでいます。
もっと詳しい事業内容はこちらをご覧ください。

  

“山壮辿子盛”名前の由来

「山壮辿子盛」ってふだんあまり使わない漢字を使っていて、読みもちょっと変わった名前ですよね。
これには「自然を元気にすると こどもたちの未来も盛んになる」という意味を込めました。

山(やま)…自然全体をさす
壮(もり)…さかん、げんきがよい、つよい、勇ましい、立派で大きい
辿(てん)…たどる
子(こ) …こども
盛(もり)…さかんになる(する)

  

“やまてん”の歴史

“やまてん”は2007年12月に誕生し、2008年5月に特定非営利活動法人(NPO法人)と認められました。 ということでまだうまれたてですが、“やまてん”には前身団体があります。

  2004年~2006年、信濃町子ども教室(地域子ども教室推進事業)実行委員会の有志があつまり、 「サバイバルに挑戦」「ネイチャーゲーム」を毎月1~2回行っていました。内容は野宿、日帰り登山、 ロープワーク、たき火料理、雪山探検、環境教育などで、おもに地元の小学生がのべ200名ほど参加 しました。このときプログラムを企画実施した者のうちの有志が集まって、この助成事業終了後も地 域のこどもたちむけに継続的に事業を始めました。それが2006年からの「子どもアドベンチャーキャンプ」です。

2006年度の「子どもアドベンチャーキャンプ」は特定非営利活動法人 信州地球環境アカデミーとい う団体の元で、日本財団の助成金を頂いて、全部で10回のシリーズで参加を募集しました。そこには、 「サバイバルに挑戦」企画に参加してくれていたこどもたちを中心に小中学生7名が参加してくれました。

2007年も「子どもアドベンチャーキャンプ‘07」を、今度は特定非営利活動法人 信州地球環境アカデ ミーからはなれて、任意団体「自然の中の人間塾」を作って助成金なしで実施しました。このときの参 加者は、前年度の7名にくちコミで増えた新メンバーを加えた11名でした。こうして2007年冬、「自然の 中の人間塾」は特定非営利活動法人 山壮辿子盛へとなったのです。

2006年度「子どもアドベンチャーキャンプ」
2007年度「子どもアドベンチャーキャンプ‘07」
のプログラム詳細はこちらをご覧ください。

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